コラム

空間をおしゃれに見せる照明の選び方-種類によってこんなにも違う!-

 普段の模様替え・大きなリフォームなど今までのお部屋を変えるとき、照明の選び方やランプの置き場所に困ったことはありませんか?照明の役割は部屋を明るくして、ものを見えるようにすること。しかしインテリアにおいては、光の色味や照らし方にこだわり部屋を演出することが重要です。
 照明は2種類に分けられ「主照明」は部屋を均一に明るくするのが目的です。「補助照明」は限られた範囲を照らす照明のことを言います。主照明で明るく、補助照明で足りない明るさを補い部屋の雰囲気づくりをしましょう。

照明に種類があるのを知っていますか?

 天井から吊り下げるもの、床やテーブルに置くタイプのもの、照明にも様々な種類があります。お店やネットで見ていても「何がいいか分からない!」なんてことも……。設置したい場所やシチュエーションによって何がふさわしいのか紹介していきます。

照明の種類
  • シーリングライト
    主照明の中で一般的なものです。天井に直に設置する照明器具で、リビングや個室などのメイン照明に使います。高い位置から空間全体を照らすので、家事をするときや子どもが遊ぶときも安心です。読書モード、白熱灯モードなどの調光機能が付いているタイプは、目的や時間帯に合わせて使い分けができます。
  • ペンダントライト
    ダイニングでよく使われる、コードやチェーンで天井から吊るすタイプの照明です。和室や子どもではメイン照明として使えます。またダイニングテーブル上のサブ照明として使うと食事の楽しい雰囲気づくりに役立ちます。その場合は白熱灯タイプの光を使うと料理をよりおいしく見せることができます。
  • フロアスタンド、テーブルスタンド
    お部屋の角やテーブル、ソファのそばに置いて使う照明器具です。雰囲気重視の照明としてコーナーやテーブルなどに設置します。手元の補助照明以外に、オブジェや間接照明として使えます。
  • ダウンライト
    シンプルさが特徴の、天井埋め込み式の照明。本体の飛び出しがないので、すっきりした空間になります。
  • フットライト
    廊下や階段など夜間の安全歩行のために設置する照明です。足元を照らしてくれるライトで、暗い廊下や寝室などで重宝します。空間の雰囲気づくりにも役立ちます。
  • ブラケット
    壁面に取り付け壁を照らして、やわらかな印象にします。他の照明と組み合わせて、間接照明としても有効です。
  • シャンデリア
    ガラス装飾やシェードの形状が華やかな多灯照明器具です。豪華な照明といえばこれ。リビングや応接間の主照明に使われます。
  • スポットライト
    天井に取り付けて、壁に飾った絵画や床に置いたオブジェなど、特定の物や場所を照らす照明器具です。ライティングレールを使って複数のスポットライトを取り付け、角度に変化を持たせて光を立体的に演出することができます。

これらを参考にどんな照明を選ぶとお部屋にピッタリなのか探してみましょう。

光の広がり方と色を意識しましょう

 照明器具から光が広がる方向や、広がり方を配光といいます。一方向に強い明るさを届けられる「直接照明」、天井や全体を明るくできる「半直接照明」「全般拡散照明」、壁や天井に反射させ明るくする「間接照明」「半間接照明」があります。照明器具のデザイン、素材によって配光のパターンが違うため、場所に応じてふさわしい照明を使い分けましょう。

光の広がり方カラー

 また光源の色味も気にしてみましょう。一般的には白熱灯と蛍光灯の色が使い分けられています。白熱灯は温かみのある朝日や夕方に近い赤、またはオレンジでくつろぎ感を演出してくれます。蛍光灯は本来青みがある昼白色で、活動性をイメージさせます。白熱灯は影ができ、蛍光灯は影ができないことから、前者がくつろぎ向き。後者が活動向きとされています。最近は白熱球色の蛍光灯やLEDが電球があるため、調光に対応した電球と照明を購入するのがおすすめです。

照明プランによって部屋のイメージが一変

 光源の高さや位置、天井、壁、床のどこに照射するかによって部屋のイメージが変わります。天井、壁、床の3面にまんべんなく光をあてれば、ふわっとしたやさしいイメージになり、床と壁だけに光をあて、天井を暗くすると落ち着いた雰囲気になります。
 また、天井と壁に光をあて、床を暗めにすると天井が実際よりも高く見えます。狭い部屋ではこのようにして空間を広く見せる方法もあります。照明は、高い位置から低い位置を照らせば活動的に、低い位置に置いて下層だけを照らせばムーディーな雰囲気をつくることができます。

天井面
天井面
天井だけを強調すると縦の広がりを感じ、天井が高く見えます。
壁面カラー
壁面
壁面だけを強調すると水平面の広がりを感じギャラリーのように。
床面カラー
床面
床面だけを強調すると舞台のような非日常を演出できます。
壁面と床面カラー
壁面と床面
重厚感や落ち着きを強調したいときには、天井だけを暗くします。
部屋全体カラー
部屋全体
全体的に面を照らすと、光に包まれたようなやすらぎを感じます。
天井面と壁面カラー
天井面と壁面
空間の広がりを演出。天井が高く感じられ明るく開放的になります。

 光をあてる面の内装材の違いによっても見え方は異なります。あてる面が白系や光沢素材であれば光が反射し部屋全体が明るく開放的になります。あてる面がダークな色味で光沢のないものであれば光を吸収して、同じ光量でも暗く感じます。特にダイニングテーブルが黒い場合は、照度を大きめにしないと暗く感じてしまうので注意が必要です。

 インテリアとしての照明はお部屋のイメージをガラっと変えることのできるアイテムです。照明のデザインだけでなく設置する照明の種類、場所、色を選んでコーディネートしていきましょう。次回はお部屋ごとの照明プランを紹介するので、併せて見るとよりイメージしやすくなります。