リフォーム工事をするときには、条件を満たしていればさまざまな補助金や減税制度を受けられます。今回は、2022年のリフォームに適用される制度の中から「住宅ローン控除」と「こどもみらい住宅支援事業」について説明していきますので、リフォームを検討している方は参考にしてください。
リフォームに使える減税制度
リフォーム工事をしたときには、贈与税や固定資産税など、さまざまな減税制度が適用されます。今回は、そのなかでも特に節税性の高い「住宅ローン控除」について説明します。
- 住宅ローン控除
住宅ローンを利用してリフォーム工事をした場合には、住宅ローン控除が適用され、入居した年から10年間にわたってローン残高の0.7%が所得税から控除されます。
所得税から控除しきれないときには住民税の一部から控除されるので、大きな節税効果が期待できるでしょう。ただし、控除できる分の所得税と住民税を支払っている必要があるため、所得税と住民税で控除しきれなかった部分は消失してしまいます。
また、住宅ローン控除は自己申告制なので、入居した翌年に確定申告をしなければ適用されない点にも注意しましょう。
リフォームをすると支給される補助金
- こどもみらい住宅支援事業 ※2022年11月28日に交付申請が締め切りとなりました。
「こどもみらい住宅支援事業」は2050年カーボンニュートラルを実現するために、省エネ性能の高い住宅を購入した方や、省エネ性能を高くするリフォームをした方を補助する制度です。リフォームの場合は、30〜60万円の補助金が支給されます。
条件や支給額を見てみましょう。
若者夫婦・子育て世代 | |
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リフォーム1戸あたり | 上限45万円 |
既存住宅を購入してリフォームを行う場合 | 上限60万円 |
一般の方 | |
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リフォーム1戸あたり | 上限30万円 |
安心R住宅を購入しリフォームを行う場合(※1) | 上限45万円 |
参考:国土交通省「安心R住宅」
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000038.html
この制度の目的は「住宅の省エネ性能を高めること」なので、次のうちいずれかの工事を行うことが条件となっています。
- 開口部の断熱改修
- 外壁・屋根・天井・床の断熱改修
- エコ住宅設備
また、必須工事に加えて、子育てをしやすい環境にするためのリフォームやバリアフリーリフォームなども補助金支給対象です。
補助対象となるリフォーム工事と補助額について、もう少し詳しく見てみましょう。
リフォームの内容 | |
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必須のリフォーム工事 (いずれか1つ以上の工事が必要) | 開口部の断熱改修 (ガラス交換・内窓設置・外窓交換・ドア交換) |
外壁・屋根・天井・床の断熱改修 | |
エコ住宅設備(太陽熱利用システム・節水型トイレ・高断熱浴槽・高効率給湯器・節湯水栓) | |
任意のリフォーム工事 (必須のリフォーム工事と一緒に行えば補助対象に) | ・子育て対応改修(ビルトイン食洗機・浴室乾燥機・宅配ボックスなど) ・防犯性の向上のための開口部の改修 ・生活騒音への配慮のための開口部の改修 ・キッチンセットの対面化 |
耐震改修 | |
バリアフリー改修 (手すりの設置・段差解消・廊下幅の拡張) | |
空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 | |
リフォーム瑕疵保険などへの加入 |
表を見てわかるように、「こどもみらい住宅支援事業」のリフォーム工事の内容は細かく範囲分けされています。補助額もリフォーム内容によって異なり、補助額が「5万円」を超える場合に補助を受けることができるので、制度を利用したいのであれば補助額が5万円以上になるように工事をする必要があります。
せっかくリフォーム工事をしても、条件を満たしていなければ補助金が支給されないので、注意が必要です。補助金を受け取るためにも、工事の組み合わせや補助額などはプランナーと相談しながら進めましょう。
参考:一般社団法人「住宅リフォーム促進協議会」
https://www.j-reform.com/kodomomirai/
国土交通省「こどもみらい住宅支援事業」
https://kodomo-mirai.mlit.go.jp/assets/docs/leaflet_reform.pdf
補助金や減税制度を利用するときの注意点
補助金や減税制度を利用するときには、いくつか注意点があります。ここでは、制度を利用するときの2つの注意点を説明します。
- 補助金制度と減税制度は併用できる
リフォームの補助金制度を利用したからといって、減税制度が受けられないということはありません。どちらも受けることができるので、リフォーム会社に相談したうえで申請しましょう。ただし、補助金と補助金は併用できないこともあるので注意してください。特に、国が援助する補助金の場合は、リフォーム目的や対象工事が重複すると併用できないことがほとんどです。
制度によって支給額は異なるため、申請前に併用できる補助金とできない補助金を必ず確認し、支給額が大きい制度を利用しましょう。
- 制度について調べておく
制度を利用するときには、制度の概要を調べておく必要があります。自分で申請できるものもありますが、登録した事業者しか申請ができないケースもあるからです。登録事業者は制度の公式サイトから確認できるので、リフォーム会社を決める前に、まずは事業者登録された会社であるか確認しておきましょう。
なお、オルカサは「こどもみらい住宅支援事業」の登録事業者ですので、お気軽にご相談ください。
まとめ
補助金や減税制度は、新築だけが受けられるイメージがありますが、省エネ住宅を目的とするリフォームであれば、持ち家や中古住宅にも適用される制度が増えてきました。補助金や減税制度は年々更新されていき、予算に達した時点で申請を締め切る制度もあるので要注意。工事前に申請期日や内容を、しっかりと確認しておきましょう。
Orcasa(オルカサ)では、補助金や減税制度についての質問にもお答えしております。補助金や減税制度を用いたリフォームを検討している方は、問い合わせフォーム、また電話からご連絡ください。