コラム
日本とイギリスの住宅を比較
# 暮らしのこと
# インテリア
公開日 :
2021/9/30
更新日 :
2024/7/23
間取りシリーズの第2弾です。
第1弾では「あなたの間取りは○LDK?「LDK」を掘り下げてみた」として、日本のLDKの歴史や豆知識について解説しました。
今回は、日本とイギリスの住宅ではどのような違いがあるのか比べていきます。
私は石やレンガを使ったイギリスの伝統的な建築デザインが大好きなので、イギリスをチョイスしました。
それでは海外ドラマや映画でよく見るイギリスの家の中身を見ていきましょう。
イギリスの間取り表記では、LDKを使わない
日本で馴染みのあるLDK表記ですが、実は日本独自の表記なんです。
英語圏ではLDKを使わずに、「Bedroom」「Bathroom」が何部屋あるかを表記します。
ちなみに「Bathroom」はトイレとお風呂、洗面所がまとまっている部屋です。「Bedroom」は寝室で日本より広いことが多く、日本の1DKぐらいの場合もあります。
例えば「Bedroom」が4部屋、「Bathroom」が2部屋ある間取りは「4Bed+2Bath」という表記です。
他にも「Off」はクローゼット、「Foyer」は階段ホール、「Din」は書斎・趣味室・家事室・倉庫にもなるフリースペースや多目的スペースで日本の表記とは違うことがわかります。
イギリスの住宅の特徴
日本では家をできるだけ敷地の北側に寄せて、南側に広く明るい庭を取るのが一般的です。
リビングなどの生活の中心となる部屋は南に面した明るいところに割り当てられる場合が多いです。
それに対して、イギリスでは方位関係なく道路側に家を寄せて建て、庭はその背後に配置します。
道路側が南の家は、庭が北側に配置されることになりますが、隣接する家も同じように建つので庭に影が落ちません。
日本では家族とのコミュニケーションが取りやすく、開放的な空間のLDKが主流です。
また、家族で過ごすスペースと来客スペースが、同じ部屋となる場合が多く見られますいことが特徴です。
イギリスにも日本でいうLDKという部屋の造りはあり、Lで表記する部屋(リビング)は「Family 」と表記します。
しかし、イギリスの間取りでは「LDK+L」である場合が多く、LDKとは切り離された客間がある構造であり、家族で過ごすスペースと来客スペースとは分ける場合がほとんどです。
Family にはくつろぐ空間としての役割も大切で、日常と切り離された部屋であることが好まれます。
イギリスに古い建物が多い秘密
イギリスの町並みではあちこちに歴史を感じる住宅が残っています。
その秘密は住宅の評価基準が日本と異なるところにあるようです。
日本の一般的な住宅の評価は、築年数が浅い方が高くなります。
一方イギリスでは、建築された年代でも高く評価されます。
年代によって人気が異なり、古い新しいという単純な評価はされません。
古い家であっても価値があるので、様々な年代の住宅が残っているのです。
しかし、いくら魅力的でもメンテナンスができていなければ評価が下がるため、高い評価を得るためきちんとメンテナンスを施すのが常識です。
付属品のスペックも評価対象に入り、キッチンユニットや暖炉、蛇口や取手に至るまで、全てが評価の基準になります。
イギリスでは、アンティーク家具や陶器が人気のためか、家に対する価値基準もアンティークに対するのと近いように感じます。
伝統的な古さを愛する国民性が街並みにも表れているのだと私は思います。
まとめ
今回はイギリスの住宅を紹介しました。
自分の憧れの家がどこの国のもので、どんな特徴なのかを調べるのも面白そうです。
これまで、日本の住宅の歴史や、イギリスの住宅について述べてきました。
生活スタイルや文化、国民性によって間取りは全然違うのだと感じました。
私も近々引っ越しをします。私はLDができるだけ広い物件にしようと思っています。
みなさんは、どんな間取りがお好みですか?
参考文献
日本でもできる!英国の間取り
イラスト・文 山田 佳世子 株式会社 X-Knowledgehttp://blog.best-teacher-inc.com/japanese-english-ldk.html
英会話通信
Writing by :
スタッフ