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コラム

木製の家具や内装材に使われる木材加工技術の奥深さを知る

木材シリーズ第2弾。第1弾では「木材が持つリラックス効果」として、木材に対して人が「心地よい」と感じる理由をさまざまな研究成果をもとに紹介しました。今回は木材を使った家具や内装材の加工方法を紹介したいと思います。

日本人と木材利用の歴史は古く、縄文時代には木材加工専用の道具があったといいます。もともとは木の棒といった素材をそのまま使用していたはずです。しかし、現代では機能向上を図り、さらに見た目の美しさも兼ね備える加工を施すようになったことは、木材に対する思い入れの深さを感じます。

針葉樹と広葉樹の違い

家具や内装材として用いられる樹種は多様であり、それぞれに特徴があります。大きな区分では、針葉樹と広葉樹です。これらの大きな違いを1つ挙げると、針葉樹は成長が早く、広葉樹はゆっくり育ちます。そのため、同じサイズの丸太を比較すると、広葉樹の方が針葉樹に対して密度が高くなり、年輪(木目)が細かく、重く、堅い傾向にあります。

家具や内装を選ぶときは個別の樹種の特徴を調べてみると良いでしょう。きっとお気に入りの樹種があるはずです。

杢(もく)のはなし

樹種や育ち方によって木目の模様や色味などが異なるので木材製品はそれぞれ違った表情を持ちます。中には貴重な木目を杢(もく)と呼び、例えば虎斑(とらふ)や波状杢(はじょうもく)などがあります。この2つは筆者が好きな杢ですが、他にもとても多くの木目模様に名前が付けられています。公益財団法人日本住宅・木材技術センターのページにもいくつか載っていますので、確認してみてください。みなさんはどんな木目がお好きですか?

無垢材が1番良いのか

木材を使った家具は無垢材のものが人気です。無垢材は丸太から切り出した1枚板のことです。筆者も天板が無垢のダイニングテーブルに憧れがあります。存在感が強く、木材の本来の風合いや質感を感じることができます。しかし、木材が曲がったり反ったりする「狂い」が多少なりとも生じます。

無垢の家具の中には、1枚板だけでなく集成材を使った家具もあります。集成材とは、小さな木のブロックを継いで接着して板に加工したものです。1枚板の家具より、木材の狂いが少なく、腐りや節をあらかじめ除くことができるので見た目がきれいになり、強度が高くなるといったメリットがあります。

他にも、突き板を用いた加工方法もあります。この加工方法は、一見すると無垢材を加工したように見えますが、家具の骨格(芯材)に0.2mm~1mm程度と薄く削った木の板(=突き板)を張り付けるというものです。美しい木目を揃えやすく、家具の狂いがないというメリットがあります。木材を薄く削り、ぴったりと貼り付けるため、高い技術が必要な加工方法でもあります。

表面塗装とその機能

木材の表面塗装方法によって、見た目や機能が異なります。現在の主流はポリウレタン仕上げで、塗膜が堅牢で水分、汚れ、摩耗、耐久性を高める機能があります。他には、木の質感を美しく保つオイルフィニッシュがあります。アマニ油や桐油などを使い、木にオイルを含侵させるのでしっとりとした仕上がりになります。表面に塗膜を形成しないので、汚れがつきやすいため、ていねいなメンテナンスが必要です。この2つの特徴を併せ持ったウレタンオイルという塗料もあります。使用用途や好みで選んでいきます。

 

このコラムを執筆するにあたって大学時代のノートを見返したり、資料を眺めたり、家具屋さんのホームページを訪れたりしました。木材の機能を高め、さらに美しさを求める方法の多様さから、日本人の木材への愛情の深さを感じます。このほかにも、木材の表面を立体的に削り出したり、針葉樹の板を薄く裂いた枌板(へぎいた)を編んで大きな面材としたり、本当に様々な加工方法がありますので、DIYをする方やリフォームを検討している方はぜひ調べてみてください。きっと理想の家具や内装へのヒントが眠っていると思います。

 

参考資料

コンフォルト7月増刊 インテリアの仕上げを知る 素材・建材ハンドブックvol.4

2021年7月1日発行