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コラム

木材が持つリラックス効果

インテリアに用いる材料にはスチール、石、布、皮などいろいろな種類がありますが、木材を多く使ったナチュラルテイストのインテリアは人気です。Orcasa(オルカサ)でもテーブル、イス、棚など木材は欠かすことができないものです。今回は身近な材料である木材の特徴をさまざまな研究成果をもとに紹介したいと思います。

快適な空間を生み出す木材の構造

木材は建築材として古くから私たちの住空間に取り入れられてきました。特に、木材が持つ調湿機能や断熱機能は快適な住空間を作り出すうえで重要な要素となります。これらの機能は木材が持つパイプ状の構造(水や養分の通り道のこと)によってもたらされます。しっかりと乾燥させた木材はこの中にたくさんの空気を含むことで断熱機能や調湿機能などをもたらします。また、床材となった場合にはこの構造が適度に変形して衝撃を緩和するクッションのような役割も果たします。

木材の心地よい手触り

木材に手が触れたときにも、人は「あたたかい」「やわらかい」「自然な」という印象持ちます。木材の手触りや木材の床の足触りがリラックス効果を生むことも実験的に確かめられています。

リラックス効果だけじゃない!木材の香り成分「フィトンチッド」

木材の香りには人をリラックスさせる効果があります。スギやヒノキの香り成分に着目してリラックス効果を調べた例など、リラックス効果は科学的にも調べられています。この香り成分は「フィトンチッド」と呼ばれる揮発性の物質で、樹木が虫や細菌から身を守るために発するものです。このため、防虫効果、抗菌作用、消臭効果などもあります。

自然環境がもたらす木材の模様と優しい色合い

木材を見ると「あたたかい」「やわらかな」「自然な」という印象を受けます。これは木材が持つ色や木目の模様の視覚的な効果によるものです。木目は樹木の年輪が加工品の表面に表れたものであり、自然環境(日射し、水分状態、気温など)が樹木の成長を不規則に変化させることで不思議な模様が生まれます。この自然が生み出した不規則さに人は好ましい印象を持つようです。また、木材が持つ色からも優しい印象を受けます。実は木材は紫外線を吸収する光の反射特性を持つので、実際に目に優しい材料と言えます。
 

以上、木材が持つ機能やリラックス効果を紹介しました。空間に占める木材の割合によって部屋の印象が変化するという研究もあり、木材の視覚的な刺激は空間のデザインにとって大きな影響を持つようです。部屋のデザインを考えるときにはここで紹介した木材の良さを取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

参考文献

手触り
タイトル:Physiological Effects of Touching Wood
著者 掲載情報:Ikei etal. IntJ Environ Res Public Health 14, 801,2017
 
香り
タイトル:Physiological effect of olfactory stimulation by Hinoki cypress (Chamaecyparis obtusa) leaf oil.
著者 掲載情報:Ikei etal Journal of Wood Science、62(6): 568-572、December 2016
 
見た目
タイトル:Physiological Effects of Touching Wood
著者 掲載情報:Ikei etal. IntJ Environ Res Public Health 14, 801,2017
 
タイトル:Physiological effects of visual stimulation with full-scale wall images composed of vertically and horizontally arranged wooden elements
著者 掲載情報:M. Nakamura et al., J. Wood Sci. 65, 55, 2019
 
タイトル:事務所の内装に使われた木材によってもたらされる視覚的影響 ―聞き取り調査の多次元尺度構成法による解析―
著者 掲載情報:末吉 修三, 森川 岳 森林総合研究所研究報告 2015 年 14 巻 2 号 p. 77-123
 
結び
タイトル:部屋の内装に⽊材を使うと快適になる?
掲載情報:森林総合研究所 研究の森から 平成14年9月30日発行 第107号